2022年も残すところ僅かとなってきました。コロナ禍に拡大を続けたオンライン市場の伸び率が幾分、鈍化しています。今後は、増加したEC参入企業間での一層の市場競争が起きるでしょう。
Amazonなど大手ショッピングモールに出店する事業者も多いのですが、ECプラットフォーム(Eコマースサイト構築)ツールを導入して自由にカスタマイズし、自社イメージを強くアピールしたオンラインショッピングサイトを構築する企業が急増しています。集客から運営まで自社で行う必要がありますが、利益率は高くなり、顧客データを独占できる利点もあります。
Tecgence社Tecgence調べ
日本国内150万+企業サイトの導入する国産・海外テクノロジーを抽出する、テクノロジーインストレーションデータサービス「Tecgence」が2022年9月30日に解析したデータによると、国内で最も導入件数が多いECプラットフォーム(ECサイト構築)はイスラエルに本社を持つWixの「Wixストア」です。安価に、多様なツールを追加料金なしで利用できることから世界で人気のサービスとして、堅調に市場を拡大しています。決済機能には、PayPal(ペイパル)やAlipay(アリペイ)にも対応しています。多くのECプラットフォーム製品が請求する、利用者が決済するたびに課金される手数料が無いことも導入し易い理由です。
第2位は「カラーミーショップ(Color Me Shop)」、GMOパペポ社が運営しています。様々な決済方法や親切なサポート体制に加え、確定申告書自動作成などきめ細かい機能が人気となっています。
第3位は堅調のBASEのネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」です。無料で始められるオープンソース型ですが、カスタマイズやプラグインによってどんどん拡張できます。TVCMやモバイル広告での露出も多く、人気と知名度が上昇している製品です。
第4位の「EC-Cube」は気楽に始められるオープンソース型ですが、カスタマイズやプラグインによってどんどん拡張できます。
第5位「MakeShop」は650種類以上の機能を利用して自社に合った細かいカスタマイズでサイトを作成できます。
どんな顧客企業が導入している?
2022年10月3日Tecgence社Tecgence調べ
上表のように、比較的ニッチなオンラインショップや地場産業的ショップもECコマース製品を導入しています。また人材派遣やITベンダー、コンサルティング企業なども導入し、小売業の通販だけに留まらない多様な企業がEコマースプラットフォーム製品を導入しています。また、楽天やAmazonにも同時に出店し、複数販路による機会獲得を増やしているE小売業も多くありました。