長引くコロナ禍とウクライナ侵攻によって、日本経済のあり方は大きく変化しています。いま、セミナー・展示会やテレアポなどアナログ型からデジタル型ビジネスへのシフトが急速に進んでいます。
有望な見込み客をリスト化し、効果的なアプローチで成約率をアップさせ、営業・マーケティングの効率化を実現する「マーケティングオートメーション(MA)」の国内市場が堅調です。「Hubspot」や「Pardot」など世界のリーディングブランドであるMA製品はもちろん国内でも大人気ですが、「BowNow」を始めとする国産MAブランドの導入数も大きく伸びています。テレビCMなど積極的なマーケティング施策で知名度がアップしている点や、国内ニーズをきめ細かく拾ったサービスを提供している点も、国産MAブランドが多く発表されつつ堅調な理由でしょう。
Tecgence社Tecgence調べ
国産MA市場を圧倒的にリードするのは、クラウドサーカス社「BowNow」です。“商談数を最大化するため作られた、シンプルで低コスト”MA製品として広く人気です。1ドメイン5万PVまでの利用は無料なので、初心者でも気軽にスタートできるでしょう。
国産MA顧客ドメイン数の第2位から4位までは、この一年、ほぼ同規模に伸長してきました。SATORIの「SATORI」は手厚いサポートが安心なMAツールです。タレントを起用したテレビCMも開始し、認知度もアップしています。カイロスマーケティングの「Kairos3」は“マーケティングと営業に必要不可欠な機能をひとつにまとめ”ています。「ZOOM」との連携により、ウェビナーからのきめ細かい顧客管理が可能です。Innovation & Co.の「List Finder」はB2Bに特化しています。見込み客スコアリング機能を進化させ、“特定のページを見た”などのスコアに応じて自動的にメールを配信するシナリオ機能が追加されました。
下図は、今月度の国産MAトップ10製品のシェアを昨年6月度と比較したものです。昨年度よりもシェアを落とした製品も多いのですが、トップ10ランク以下の国産MAの顧客ドメイン数が伸長してきたことが原因です。国産MA製品をひとつの市場として見た場合(*)、昨年の6月と比べて、今月度の顧客ドメイン総数は3割ほど拡大(6,680→8,460件)しています。
国産マーケティングオートメーション(MA)ツール
顧客ドメイン数 国内シェアTOP10
(2022/5/23 VS 2021/6/28)
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